客船(キャクセン)
客船は、貨物ではなく主に人々を川・湖・海などの水路を通じて輸送するための船舶である。旅客輸送を主目的として設計されており、その規模、設備、サービスは目的や航路によって大きく異なる。
例えば地域間の定期的な輸送を行うフェリーから、娯楽や観光を目的とした豪華なクルーズ船や、湖などを周回する遊覧船までもが客船の範疇である。特に、車と人を共に運搬するカーフェリーも客船と言えるが、対して旅客だけを運ぶ客船を純客船と呼ぶこともある。
我が国では、フェリー型の客船は、特に島嶼地域や沿岸部で重要な役割を果たしており、道路や鉄道によるアクセスが困難な場所への主要な交通手段となっている。これらの船舶は、比較的短い航路に適しており、しばしば車両や貨物の輸送機能も兼ね備えている。一方で、クルーズ船は、船自体が旅行の目的地となることが多く、豪華な設備と多彩な娯楽が提供される。これらの船舶は、世界各地の港や観光地を巡り、乗客に独特な旅行体験を提供する。クルーズ船には、レストラン、劇場、プール、スパなど、リゾート施設に匹敵する充実したアメニティが備わっている。
客船の運航には、乗客の安全と快適性が最優先される。国際海事機関(IMO)の安全基準に基づいた船体構造、適切な救命設備、乗組員の専門的な訓練などが求められる。日本では船舶安全法第8条によって旅客定員が12名を超える船舶が旅客船とみなされ,非常に厳しい安全規則・管理のもとに建造・運航される。
