海運業・物流

海運

海運(カイウン)

海運とは、海を利用して貨物や人々を輸送する活動であり、世界経済の基盤となる重要な産業である。歴史的には、航海する人自身が寄港する先々で商品を購入して,それを運んで売ることで商売をするのが一般的であったが(プライベート・キャリア)、その後船での輸送を生業とする海運業が起こった(コモン・キャリア)。なお、海運事業が行う海運業務は船舶の運航だけでなく、船舶の調達・管理も含まれる。

国際貿易の大部分は海運によって行われ、エネルギー資源、原材料、食品、製品など、あらゆる種類の貨物が海上輸送されている。特に我が国では、輸出入にしめる重量ベース99%以上は海運が占めており、また国内輸送においても、ドライバー不足などを背景に、貨物車ごと運搬する長距離輸送を行うフェリー等の役割は大きい。海運はそのコスト効率の高さと大量輸送能力により、他の輸送手段と比較して特に長距離の輸送に適している。逆に言えば、至急の商材などの輸送には不向きと言える。

海運業界には、コンテナ船、バルクキャリア、タンカー、客船など、様々なタイプの船舶が存在し、それによる運航されている。コンテナ船は標準化されたコンテナを使用して貨物を運び、国際物流の効率化に大きく貢献している。他方、バルクキャリアは鉄鉱石や石炭、穀物などのバルク貨物を、タンカーは石油や化学製品などの液体貨物を専門に輸送する。客船は旅客輸送やクルーズ船として、観光産業において重要な役割を果たしている。

海運はまた、その国際性により多くの法的・規制的な側面を持つ。国際海事機関(IMO)などの国際機関が、海上安全や海洋環境の保護を目的とした法規制を設けており、それには船舶の安全基準、船員の労働条件、海洋汚染防止などが含まれる。